相続で名義変更が必要となる財産
1 預貯金
預貯金は、亡くなった方の名義のままでは引き継ぐことができません。
金融機関が預貯金口座の名義人が亡くなっていることを把握すると、基本的には預貯金口座を凍結し、引き出し等ができないようにします。
そのため、相続によって預貯金口座を引き継ぐ場合は、亡くなった方の名義から相続人へ名義を変更したり、亡くなった方名義の口座を解約する必要があります。
預貯金の名義変更を行う際の必要書類は銀行によって異なる場合がありますし、遺言書の有無などによっても違ってきます。
主な必要書類の情報は、以下のホームページをご参照ください。
参考リンク:一般社団法人全国銀行協会・預金相続の手続に必要な書類
2 不動産
土地や建物などの不動産を引き継ぐためには、名義を変更する必要があります。
特に、2024年4月以降、相続登記は義務づけられましたので、不動産の持ち主が亡くなった場合は、名義変更をする必要があります。
3 株式等の有価証券
上場株式の場合は、証券保管振替機構で株式が管理されていますので、所有者が亡くなった場合は、相続人が引き継ぐための手続が必要となります。
証券口座の口座名義人を変更したり、一度、亡くなった方の証券口座を解約したりします。
4 保険
亡くなった方が契約者となった生命保険も、名義変更の必要があります。
ただ、生命保険の場合、生命保険の契約者、被保険者、受取人が誰かによって対応が異なりますので、注意が必要です。
生命保険の契約者と被保険者が亡くなった方で、受取人が相続人のような場合は、名義変更ではなく、生命保険契約に従い、受取人に保険金が支払われることになります。
生命保険の契約者が亡くなった方で、被保険者が相続人、受取人が亡くなった方のような場合は、生命保険の契約者と受取人を変更する必要がありますので、生命保険会社に名義を変更してもらう必要があります。
ただ、このような生命保険の場合、生命保険の商品内容によっては、受取人が自動的に相続人やあらかじめ指定している家族の誰かとなっている場合もありますので、そのような場合は名義変更は必要がありません。
生命保険の契約者が亡くなった方で、被保険者が相続人、受取人が相続人のような場合は、生命保険の契約者を変更する必要がありますので、生命保険会社に名義を変更してもらう必要があります。