相続税の路線価の調べ方
1 相続税における土地の評価方法
亡くなった親族から財産を相続した場合、相続財産の金額によっては相続税という税金を納めなければなりません。
相続税を納付しなければならないか、納付する必要があるとしていくら納付しなければならないかなどを自分で計算し、相続財産の内容や評価額等をまとめた相続税申告書を税務署に提出するとともに、税務署に相続税を納付するところまでを自主的に行う必要があります。
相続税の申告書は、税務署窓口または国税庁のホームページから入手できます。
参考リンク:国税庁・相続税の申告手続
相続税申告書を作成する際、最も頭を悩ませるのが、土地の評価です。
土地の相続税評価額の計算方法は、路線価方式と倍率方式の二つがあり、地域によってどちらの方法によって計算するか決まっています。
2 路線価地域・倍率地域の調べ方
インターネット等で「路線価図・評価倍率表」と検索すると、国税庁のホームページが見つかります。
日本地図と各都道府県名が一覧で出てくるので、そこから調べたい土地がある都道府県をクリックすると、「財産評価基準書目次」が表示されます。
「1.土地関係」の「評価倍率表」の項目にある「一般の土地等用」をクリックすると、市町村名が出てくるので、調べたい土地がある市町村をクリックします。
そうすると、「倍率表」という、あいうえお順で町(丁目)又は大字名が並んでいるものが出てきますので、調べたい土地の所在地を選び、その右の「固定資産税評価額に乗ずる倍率等」の部分を見ます。
そこには、土地の分類に応じた計算方法が記載されています。
例えば宅地のところに1.1と数字が記載されていれば倍率方式で計算することになり、宅地のところに路線と記載されていれば路線価方式で計算することになります。
3 路線価の調べ方
路線価方式で計算すべき土地であることが分かったら、その土地の路線価を調べます。
路線価は、先ほどの「財産評価基準書目次」で、「1.土地関係」の「路線価図」をクリックし、調べたい土地のある市町村をクリックします。
次に、あいうえお順で町名又は大字名が並んでいるので、調べたい土地の所在地を探してクリックします。
そうすると、地図が出てきますので、そこから調べたい土地の場所を探すと、その土地が面している道路に数字とアルファベットが書いてあります。
その数字が、路線価と言われるもので、その道路が面している土地の1平方メートル当たりの価格(千円単位)です。
例えば、調べたい土地の面している道路に「50E」と記載があれば、その土地の価値は1平方メートル当たり5万円ということになります。
4 土地の相続税評価に迷ったら税理士に相談を
以上のようにすれば、調べたい土地が、①路線価方式で計算すべきか、倍率方式で計算すべきか、②路線価方式である場合に路線価はいくらであるかについて調べることが可能です。
もっとも、路線価方式の場合、単純に土地の面積に路線価をかければよいというものではなく、土地の形状や、間口の広さ、奥行きの長短など、様々な要素を考慮して、その土地の価値を評価しなければなりません。
路線価方式の土地の評価については、税理士でも判断に悩むことがあるもので、相続税について知識・経験のない方が素人判断でやってしまうと、相続税の払い過ぎや、後々に税務調査が入ってしまうなどのリスクもあります。
相続税申告の際に、土地の評価が必要になる場合には、相続税に強い税理士までご相談されることをおすすめします。